Q & A
歯科治療の目的は何なのですか?
目的は咀嚼機能の維持と回復です。
咀嚼機能と言うことを理解する時、咀嚼機能が失われるとどのような影響があるのかか考えてみましょう。
咀嚼機能が失われると、つまり歯が失われると、どのような変化が身体に起こるでしょうか。
歯が失われると、
①食事が充分にできなくなる。
②消化が悪くなる。
③体力が低下する。免疫力が低下する、病気にかかり易くなる。
④食事が楽しくなくなる。
⑤物が言いにくくなる。会話が苦になる。コミュニケーションが不足する。思いきって笑えなくなる。
⑥外見がおかしくなる。
⑦姿勢が悪くなる。
ですから、歯の健康は人生においてとても重要です。
歯の健康を維持するには、歯が悪くなる原因を無くす事が大切です。
歯が悪くなる原因は?
顎がずれるからなのです。
ですから、顎がずれる原因を無くす事が歯科の治療の目的なのです。
虫歯の治療は何故痛いのですか?
それは、虫歯が出来た原因にあります。虫歯は歯が崩壊する現象です。つまり長期間、その歯に過重な負荷が掛かっていたと言う事です。ですから、歯茎にもその力が掛かっていて、歯茎はその為に炎症状態にあり、知覚過敏の状態にあり、麻酔もこのような時はほとんどききませんから、痛いのです。負担を軽くして、消炎鎮痛処置することが大事です。その時、その歯に負担が掛かっている原因を無くすことが一番ですが、ただ、難しいのはその原因が普通、なかなかわかりません。その時にレーダーのような働きをするのが、Oリング検査法です。痛い所は結果であって、そこが悪いのではないのです。原因は別の所にあるのです。そこのところを何とかしないと、なかなか痛みはとれません。
虫歯や歯周病を予防するのに、大切な事は何ですか?
一般的に虫歯や歯周病と言った歯科疾患は口腔内の虫歯菌、歯周病菌の感染症だと言われています。確かに、歯質を溶解する菌や、歯茎の炎症を起こす菌が見つかっています。もし感染症だとすれば、口腔内全体の歯が虫歯や歯槽膿漏になってもよさそうですが、現実には隠れて、気付かない所にできている事が多いのです。歯と歯の隣接面、見た目には歯は欠けていないのに中が虫歯になって大きな空洞になっている、歯の頭と根の境界の部分の歯茎の隠れた部分など、磨き残し部分だけではありません。むしろ、過重な力が掛かっている部分が虫歯になっているように思います。その過重な力が掛からないバランスのとれた歯の咬み合わせにすることが予防になります。顎は前後左右、自由に動こうとします。しかし、その動きを邪魔する歯と歯のひっかかりや歯の粘膜への刺激がどこかにあって、自由に動けないで偏った動きしか出来ない。その原因を取り除く事です。
親知らず(智歯)があります。痛くなければ、そのままにして良いと聞いたのですが。
親知らず(智歯)は上にある人、下にある人、左右2本ある人、1本しかない人、全部ある人といろいろです。そして、その人の顎のズレに大きく影響しています。しかし、いきなり抜歯をするのは大変危険です。必ず調整して、抜歯後の顎の偏位を最小限にして、抜歯をしなければいけません。例えば右上の親知らず(智歯)が外側に飛び出して生えている場合、その外側の出た部分の刺激を避けて顎が右に逃げていますから、その歯が無くなると、顎は逃げる必要が無くなって、急に左に動きます。この急な顎位に変化が身体には大きなストレスになり、体調を崩すことになります。このような場合、この飛び出て粘膜を刺激している歯の部分の形態を徐々に修正し、全体の咬み合わせの調整をして、顎位の変化を最小限にして、抜歯をすれば、大丈夫です。抜歯をしないとしたら、顎は少しずつ右へ右へとずれていき、結果右噛みの進行のために、右の奥歯に負担がかかり、やがて虫歯や歯周病になって、その健康な歯を失っていきます。
奥歯がすれ違いになって、上下が咬み合っていません。
気になるのですが、どうしたら良いでしょうか?
智歯は生えてなくてその前の7番目の奥歯がすれ違いになって、咬み合っていない場合がよく見られます。(クロスバイト)例えば、上の奥歯が外側に出て、下の奥歯が内側に入っている場合です。この場合、この咬み合わせのある側に、顎がずれていますから、そちら側で咬むケースが多い。結果そちら側の奥歯が、負担過重になって、悪くなりやすいので、抜歯をした方が良いと思います。しかし、いきなり抜くことは避けなければいけません。顎位の急激な変化が起こるからです。親知らず(智歯)の時と同じように、顎位の変化が最小限になる様に、歯の形態の修正を何回もして、と同時に咬み合わせの調整をして、顎の偏位が出来るだけ起こらない様に、その準備をして、抜歯すれば、大丈夫です。
八重歯があります。気になるのですが、良い方法が何かありますか?
この八重歯も顎のずれの原因になっている事が多いですね。ですから、出来たら抜歯をした方が良いのですが、これも、いきなり抜歯してはいけません。その前に急激な顎の偏位が起こらない様に、形態の修正、咬み合わせの調整をして置くことが大事です。八重歯の場合、形態修正の為に前もって歯の神経を取って削っても痛くない様に処置して形態修正をします。このようにして、調整すれば、敢えて抜歯をしなくても良いようになります。
歯並びが悪くて歯の矯正を考えていますが、
どう思いますか?
歯並びが悪いと言う事は、歯が正常な位置に並ぶことが出来なかった訳です。何故か?一番大きな原因は顎骨の劣成長です。小学生の間であれば、顎骨を拡大させながら、歯を正常な位置に誘導するような矯正ができれば、一番良いと思います。顎骨の成長が何歳ぐらいまで見込めるのか分かりませんが、可能な限り顎を大きくしてその範囲内に歯並びをそろえる事が良いのですが、なかなか難しいのではないでしょうか。どうしても歯並びのスペースを作るために抜歯が必要だとしたら、残念ですが、第二小臼歯を抜歯した方が良いと思います。犬歯と第一小臼歯は、顎運動において、特に重要な働きをしていますので、大事な歯です。
奥歯が無くなって、入れ歯を入れていませんが、
良いでしょうか?
歯が無くなったままにしておくと、残っている歯が動き始め、咬みにくくなると同時に、残っている歯に負担がかかり、その寿命を縮めてしまいます。出来るだけ早目に義歯を入れて咬めるようにした方が良いと思います。と同時にその歯がダメになった原因も直して置くことが大事ではないでしょうか。
ダメになったのは、その歯に無理な過重負担が掛かっていたと言う事です。その原因が必ずあります。
インプラントの治療を考えているのですが、
インプラント治療の欠点はあるのでしょうか?
インプラント治療はしっかりとして、自分の歯と同じように噛めるから、良いのだと言う事で受け入れられているようですが、インプラントに使われているチタンと言う金属には電磁波吸収アンテナ作用があります。このため、人によっては電磁波過敏症を起こす可能性がありますので、あまり推奨はできません。
顎関節症と言われました。原因は何なのでしょうか?
顎のズレが原因です。顎がズレたから、関節も正常な位置からずれて、動きが悪くなって症状が出ているのです。顎のズレの原因が無くなれば、症状は無くなります。ズレの原因はその人の口腔内の歯と口腔軟組織との関係、歯と歯の咬み合わせに有ります。
歯の治療で使われている金属材料も
身体に影響がありますか?
その金属が持っている電磁波が身体に影響しています。今は、セラミックの良い材料が出来ています。できたらそのような安全な材料で作った方が良いと思います。
口臭が気になるのですが、原因は何でしょうか?
歯磨きの仕方の問題。磨いているつもりでも汚れが残っている。
隠れた所に虫歯が出来て食べ残しが溜まっている。
歯が無くなって、咀嚼機能が低下して唾液の分泌が少なくなっている。
寝ている時に口呼吸をしている。
などが考えられます。
歯の汚れが気になるのですが予防法はありますか?
PMTCと言う歯のクリーニングがあります。(プロフェッショナル、メカニカル、トゥース、クリーニング)と言う4種類の歯ブラシを使って歯の汚れを機械的に磨いていくクリーニング法です。通常の歯磨きでは取りにくい頑固な色素や、歯と歯の間の隙間に溜まった汚れを機械的に綺麗に取り除くので、口臭、歯周病、虫歯の予防と白い歯の回復に効果的です。お口の環境を良くすることで、健康の回復にも効果的です。
前歯が無くなったのですが、目立たないで、自然な感じに見える義歯はありますか?
保険での義歯はどうしても維持のための金属が目立つのですが、スマートデンチャーと呼ばれる義歯は維持のための金属を使用しないので、入れた時ほとんど、義歯の様には見えません。
総義歯を使っていますが、良く噛めません。義歯なので、咬めないのは、仕方が無いのでしょうか?
義歯は動くので咬みにくいのは仕方が無いと、多くの人は思っているようですが、うまく作ると、動いても咬める義歯は出来ます。上下の歯がそれぞれ本来あるべき位置に排列されて、その歯の機能が発揮出来ていれば、動いても咬めます。義歯を作る時にモデルにするのは、健康な人の天然歯の排列がモデルになります。そのようにして作った義歯は、効果的に使う人を健康にしていく事になります。
健康を回復する義歯なのです。